2007、F1第14戦ベルギーGP、ライコネンが勝利!

| コメント(0) | トラックバック(3)
このエントリーをはてなブックマークに追加

F1第14戦、ベルギーGP。舞台は、F1カレンダーの中でも最長のコース、スパ・フランコルシャン。
昨年はカレンダーから外されたベルギーGPだが、コースの安全性等も睨んで改修され、再びカレンダーに復帰した。
ここスパ・フランコルシャンは、有名な絶壁コーナー「オー・ルージュ」を始め、F1のサーキットの中でも屈指の難コースとして有名。山岳地の大自然の地形をそのまま生かしたコースレイアウトは、非常にチャレンジングで、ドライバーに腕と度胸を要求する。
そして、外野では色々と騒動のあった、このグランプリ・ウィーク。

フェラーリの機密情報を不正に取得されたとする、いわゆるコフラン・ゲートと呼ばれる、スパイ事件。一度は、マクラーレンにはペナルティなしとするFIAの判決だったが、フェラーリ側(と言うより、フェラーリのスポンサー)の不服申し立てにより、再審議となり、結局、マクラーレンへのペナルティとして、今年のコンストラクターズ・ポイントの剥奪と1億ドル!もの罰金と言う結果となった。

この判決の決め手となったのは、アロンソ、デ・ラ・ロサの、停職中のコフランとマクラーレンのドライバー間でやり取りされた、Eメールの内容。そこにフェラーリの空力のセッティング、フレキシブルウィングの情報、タイヤの内圧等、機密情報に関する情報が記載されていたらしい。
ロン・デニスもこのようなやり取りがドライバー間でなされていた事を知らなかった(と言っている)ようだが、アロンソは、ハンガリーGPの際に、重大な情報をFIAに公開するとロン・デニスに申し立てていたようだ。
これが何を意図するのかは何とも言えないが、ロン・デニスは事実は公正にすべきとの判断から、アロンソに対しても公開すべきと事実を受け入れたようだ。

そして、マクラーレンには重いペナルティが下った。罰金ではなく、今年及び来年と2年間のコンストラクターズからの排除の可能性もあったようだ。
そして、フェラーリはこの判決に大いに満足してるようだ。
F1は様々な企業や組織の思惑が働く場であり、スポーツとしての純粋な一面と政治的な一面はいつも漂っているが、こうした事件はファンにとっては不快以外の何者でもない。
ロン・デニス自体もこの1件は早く忘れてしまいたいようで、特に今回の判決に対し控訴はする予定はなく受け入れる模様だ。

外野がバタバタしたベルギーGPだが、レースの方はフェラーリが再び速さを取り戻した。これはライコネン自身も予想していた事だが、フェラーリのパッケージは、ここスパ・フランコルシャンでは非常に強かった。ライコネン自身もこのコースを得意としているのもあり、予選ではPP獲得。マッサも2番手に着け、フェラーリがフロントローを独占した。

決勝は、フロントローのフェラーリ勢は無難にスタートをこなした。3,4位につけたマクラーレン、アロンソとハミルトンで一悶着あった。
1コーナーで並んで進入した2台だったが、出口でアロンソが外側に膨らみ(しかもちょいと不自然だった)、ハミルトンをコース外に押しやった。幸いランオフエリアが広く、逆にランオフエリアにはみ出たハミルトンの方がトラクションが良く、オー・ルージュの手前まではアロンソより若干頭を出したまま、2台が並んでオー・ルージュに進入するものの、ここでアロンソがすかさずハミルトンの前に出た。
この一連のシーンを見て、強引ではあっても、アロンソの方が気持ちの強さで勝ってるように感じた。
ハミルトンはレース後、このアロンソの行為を批判していたが、ロン・デニスも語っていたようにアンフェアーなとこはあったかも知れないが許容範囲だったように思う。

レースは結局、グリッド順のまま順位変動はなく、ライコネンが今季4勝目を挙げ、マッサが2位のフェラーリ1-2フィニッシュとなった。
ライコネンはここスパでは3連勝だ。
3位、アロンソ、4位、ハミルトンとなり、チャンピオンシップは、アロンソがわずかに1ポイント縮め、二人の差は2ポイント差となった。
じわりじわりとアロンソが強さを見せているような感じだ。やはりアロンソは手強い。
そして、気が付けばライコネンもハミルトンに13ポイント差と差を詰めており、ハミルトンがリタイヤでもしようものなら、あっという間に差が詰まる所まで詰めて来た。

残りレースは後3戦。ますます行方が混沌としてきたチャンピオンシップ。
トルコGP以降、アロンソが着実にチャンピオンとしての強さを見せて来ている。ハミルトンの反撃は起きるのか。そしてライコネンの逆転劇があり得るのだろうか。
次回はいよいよ、富士スピードウェイ、日本GPだ。

F1第14戦ベルギーGP、決勝結果は以下の通り。

1 K・ライコネン フェラーリ 1:20:39.066
2 F・マッサ フェラーリ + 4.695
3 F・アロンソ マクラーレン + 14.343
4 L・ハミルトン マクラーレン + 23.615
5 N・ハイドフェルド BMW + 51.879
6 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 1:16.876
7 M・ウェーバー レッドブル + 1:20.639
8 H・コヴァライネン ルノー + 1:25.106
9 R・クビサ BMW + 1:25.661
10 R・シューマッハ トヨタ + 1:28.574
11 J・トゥルーリ トヨタ + 1:43.653
12 V・リウッツィ トロロッソ + 1 laps
13 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
14 A・スーティル スパイカー + 1 laps
15 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 1 laps
16 A・デビッドソン スーパー アグリ + 1 laps
17 山本 左近 スパイカー + 1 laps
Did not finish
18 J・バトン ホンダ + 8 laps
19 A・ブルツ ウィリアムズ + 10 laps
20 D・クルサード レッドブル + 15 laps
21 S・ヴェッテル トロロッソ + 36 laps
22 G・フィジケラ ルノー + 43 laps



トラックバック(3)

トラックバックURL: http://www.bau-haus.com/cgi-bin/mt_4/mt-tb.cgi/365

1998年F1日本グランプリ。ハッキネンがシューマッハに4ポイントリードでむかえた鈴鹿。フォーメーションラップのスタートでシューマッハがまさかのエンジンス... 続きを読む

2007年F1カナダグランプリ。佐藤琢磨が王者アロンソをオーバーテイク。サプライズ?いやいや、これが琢磨の実力です。F1 2007 カナダ 激走佐藤琢磨あ... 続きを読む

F1カナダ グランプリに関する最新ブログ、ユーチューブ、ネットショッピングからマッシュアップした口コミ情報を提供しています。 続きを読む

コメントする

Adsense



ValueCommerce