2009、F1最終戦。魅惑のヤス・マリーナ

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F1の2009シーズンも閉幕した。
最終戦の舞台は、アブダビGP。F1初開催となる、アラブ首長国連邦のヤス・マリーナサーキットが舞台だ。
史上初となる、「トワイライトGP」なる試み。
日没前にレースがスタートし、レース中に太陽が沈み、レース終盤は完全設備の照明によるナイトレースへと変貌する。
この様変わりの様子が中々に素晴らしかった。
他のナイトレースであるシンガポールGPも素晴らしいが、シンガポールが公道サーキットで壁ばかりに囲まれてるのに比べ、アブダビのゴージャスな施設と建物含めたサーキットデザインが、何とも魅惑的な映像を生み出していた。

加えて、トワイライトによる空の色の変化に合わせ、サーキットが様変わりする様は、さながら、近未来SFのレーシングゲームでもやってるような感覚だった。
F1もこう言う舞台でレースをするようになったのかと少々感嘆した。
これも、バーニー・エクレストンによる、F1ビジネスの発展の賜物、F1のなじみのない地域でもお金のある所で、F1を成功させると言うしたたかな目論見のお陰ではある。
引き換えに、伝統のあるサーキットでのレースは減っていってはいるが。

同時に、著名アーティストによるコンサートも行われたようで、レース中にも、ジャミロクワイのJKなんかもカメラに収まっていた。ジャミロクワイってそう言えば、最近は何してんだ。

レースの方は、ヴェッテルが今季4勝目を飾った。2位にウェバーで、レッドブルの1-2でF1は幕を閉じた。後半戦、最も総合力の高かった、レッドブルが最高の形でシーズンを終えることとなった。
2009年チャンピオンは、前戦ブラジルでタイトル獲得したバトン。
前半戦の勢いはどこへやらと言った守りに徹した後半戦だったが、いかんせん前半の貯金は大きく、また最も速かったはずのレッドブルが、ミスやトラブルで追いつくことが出来なかった。
後半戦のブラウンGPの戦力伸び悩みは、時にバリチェロが好調だった事からも、バトンのチャンピオンシップに対する、プレッシャーも原因の一つだが、開発スピードが停滞したのも事実。
この辺り、開発リソースがやはり厳しいのか、それとも、来シーズンを睨んで開発配分をコントロールしたのかは分からないが、抜け目のないロス・ブラウンの事、後者もあながち外れていない気がする。

シーズン中盤から、来シーズンの開発に注力すると明言して来たフェラーリは、ライコネンが気を吐いて来たものの、最後まで伸びずと言った感じで、最終的にマッサの代役を務めた、フィジケラは好調だったフォースインディアの時と打って変わって最悪のパフォーマンス。最終戦では、予選最後尾と言う不名誉ぶり。今年のフェラーリいかに扱いにくい車だったのかよく分かる。KERS搭載のせいもあり、ブレーキングの感覚が全く違うとフィジケラは言ってた。
来季は、アロンソとマッサと言うコンビのフェラーリ。十分な開発期間を経て、現在のF1シーンで最高のドライバーと評されるアロンソを遂に迎え、チャンピオンシップに返り咲く事が出来るか。

一方、開幕時は最悪だったマクラーレンは、シーズン後半から力を徐々に取り戻し、ハミルトンの能力もあり、2勝を飾った。
最終戦のアブダビGPもリタイヤの原因となったリヤのブレーキパッドに問題がなければ十分に優勝する可能性があった。それなりの戦闘力を持つまでに進化したマクラーレンだが、来シーズンの車の仕上がりはどうだろう。
おまけに、フェラーリを離れる事になった、ライコネンの復帰先はマクラーレンが一番可能性濃厚のようだ。ただしフェラーリの違約金があるにもかかわらず、かなりのサラリーを要求しているようだが。

そう言えば、最終戦で、大きく印象を残したのが、トヨタのグロックの代役、小林可夢偉。
GP2時代はアジアシリーズでは良かったものの、本シリーズでは全くパットせず、あまり期待もしてなかったが、中々どうして。ブラジルもそうだったが、バトンを始め蒼々たるドライバーと堂々のバトル。中々の負けん気と潜在力を感じさせた。
来季はトヨタのシートを獲得かなんて感じだった所で、今日のトヨタのF1撤退発表。

実に残念な感じだ。トヨタではなく、可夢偉が。
でも正直、トヨタのチーム遺産を誰かが買収し、チームとして存続させる事が出来れば、ブラウンGP再現ではないが、勝つ可能性は十分にある気がする。
結局日本の大企業の経営では、F1では難しいと言うのはあるだろうから。


来シーズンは、レッドブルは引き続き好調だろうし、フェラーリ、マクラーレンもきっと確実に巻き返してくるだろう。ブラウンの戦力は未知数だが、来シーズはより混戦となりそうな予感。



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