スティング メロディーのルーツ、ニューアルバム「ラビリンス」

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Sting - Songs from the LabyrinthSting_Labyrinth.jpg

スティングのニューアルバムがリリースされた。タイトルは「ラビリンス」。
前作、「セイクレッド・ラヴ」より3年ぶりのリリース。しかしながら今回の新作は、異色な作品だ。
まず、リリースされてるレーベルは、何とクラシックレーベルのドイツグラモフォン。そして中身はコンセプトアルバムとなっていて、16世紀イギリスのジョン・ダウランドという宮廷詩人の楽曲をリュートという楽器だけで再現した内容だ。
当然ながら、今までのスティングのアルバムとは趣は完全に異なる。だが、聴いてみると、意外な程、違和感がなく、すんなり入り込める。

スティングはメロディーメーカーとして、過去、数々の名曲を生み出してきた。
彼の作り出すメロディーは独特なスティング節とも言える個性がある。美しく、どこか懐かしく、ノスタルジックで牧歌的な印象を感じる事が多い。
今回のこのコンセプトアルバムも、スティングのそう言った独特の旋律に実に近い雰囲気を醸し出している。スティングが宮廷音楽を作曲した作品と言っても分からない気がする。これは彼の独特な声質による部分も大きいかも知れないが、実に20年以上、スティングが影響を受けて来たと言う、このジョン・ダウランドと言う作曲家が、スティングの生み出す音楽のルーツの一つになってる事は間違いないと思う。
スティングは過去色々なジャンルの音楽を吸収し、それを自分のスタイルで再構築してきた。そう言う意味では、今回のアルバムもその一端であり、より表現のターゲットが絞られたものとは言え、明らかに「スティング」のアルバムとなっている。
全23曲のうち、歌ものは半分のみであり、後は朗読と演奏のみ。確かに賛否は分かれそうな作品ではあるが。実に「スティング」的な作品と感じた。


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